コーヒー(3月4日)

むぎ草のコーヒーは開店当時から同じ、「2+1焙煎工房」のものです。

その昔小淵沢や大泉へクラフトや展示会で行き来していたときに、気になるお店があり恐る恐る入ってみると、ダルマ薪ストーブと3席しかない小さなコーヒー店でした。その当時から木炭とガスで焙煎していて、長年のこだわりでいい味が出ているコーヒー屋でした。

お店をやるときはここの豆を使おうと心に決めていました。オーガニックとか無農薬とかそんなものを超えた質の高さがあってそして頑固なまでの哲学を感じるコーヒーです。

むぎ草を始めてかれこれ10年ぐらい経つでしょうか、いつも美味しいコーヒーが飲めるのを幸せとお店をやっています。せっかちで淹れるのは下手だけれど、豆が良いから美味しく入れられます。

私はこだわりのある人が好きで、きっとその人と付き合ったら一生付き合うんだろうなと思って付き合っています。深入りせず、長く付き合わせてもらうのが好きです。この人と決めると浮気しないでそこへ通い詰める事もあります。お店でも、名前も名乗らず、相手の名前も知らず、また知る必要も無いものとして長く付き合っているところも数軒あります。

そんなこんなで、コーヒー屋さんの言葉を借りて

木炭併用自家焙煎珈琲豆

火力 熱力 人間力 その総合力が焙煎である。
       煎り人が変われば違う珈琲となる。
自分のスタイル 自分の人生観を持たなければどれほどの情熱を傾けて
   焙煎した珈琲豆であっても消費された途端消え去る運命となる。
記憶感覚に残らない珈琲が多すぎると思う。
30年近く前はこれほど自家焙煎店はなかった。
  スイッチポンッで10分後には誰でも自家焙煎店スタートなどという
    「おぞましい」商売が成立してしまうような世界ではなかった。
自分の焙煎する珈琲を支持して下さる方の為だけに仕事をしようと喫茶を止め
    小海町の山中に入った。
 
        焙煎にとって「余熱」ってなんだ?
釜内部に大量の熱を蓄熱し
高い温度で短時間に焙煎することは極めて肝要
その為 余熱を蓄えるのにガス全開で40分 当店は釜を温めます。
生豆の表面のみ焦げ中心は生状態 
このようなコーヒー豆は渋み エグミが強く 後をひく飲み物ではありません。
年間を通し低い湿度の八ヶ岳山麓の作業場の床には調湿の為
木炭を厚く敷き詰めてあります。
「余熱」を最大限利用する焙煎作業は陰の主役見栄えもせずストイックでさえありますね。
生豆の芯まで熱が行き渡った適切な焙煎は珈琲抽出液が澄み滑らかな味に変わります。

 

こんな偏屈者の焙煎人であるような文章ですが、当人に会うと文章からは想像も出来ないような穏やかなご夫婦です。いつもコーヒー豆に添えられるお便りも楽しみの一つです。

 

スイッチポンとは、私たちの手作りの世界にも蔓延するもので、いわゆる「手作り風」とか言うもので、見掛けは手作りに見えるけれど、よく見ると画一化されていて買い手に媚びた商品です。お金が先に見える商品といって良いでしょう。しかし私たちの作りたいものはそういうお金が先にあるのではなく、出来た作品の対価としてお金があるので、決してお金を儲けようとして作っているものではないのです。(言葉にすると難しいね!)

作り手の事をわかってくださる方は確実にいて、話をしていてもお互いに癒されるそんな人々の所へと渡っていくのです。

つまらない人生哲学めいた話をしましてすみません!

 

明日はオカリナ教室貸切のためむぎ草はの一般営業はお休みですが、金曜日からは平常営業です。よろしかったらコーヒーを飲みにお越し下さい。コーヒー豆も販売しています。

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3 Responses to コーヒー(3月4日)

  1. 軽井沢憧れびと のコメント:

    こだわりのこおひいですね、いいですね。こおひいやさんもやってるなんてしりませんでした。こんなカップでこんなです、森の中の癒しを!ちなみにお代は○○円ですとか、と写真がupされたらいいのにと思いました、そのほうがイマジネーションが湧いてきません?今度行きます。ぜひぜひ!
    んーん、ひょっとしたら、林のおちゃんが作った鉄のコーヒーカップでのめるかも。

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